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2017/07/05

【大阪】北摂総合病院 2年目 高 雅俊医師

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臨床の基礎となる鑑別診断がしっかり学べる

進路の一つに整形外科を考えていて、だからこそ鑑別診断や内科的な管理についてしっかり学びたいと考えました。整形外科領域は筋骨格系の疾患の解決ばかりと思われがちですが、一方で術後管理など内科プロセスでのマネジメントも重要です。常に症候学をベースに考えることが必要で、救急や総合内科の場でこそ養われるものといえます。
北摂総合病院は年間約4,000件の救急搬送があり、得られる症例数は圧倒的。common diseaseをしっかり鑑別していくプロセスを、各研修医がじっくりと腰を据えて経験できます。
総合内科では心電図への細かな評価を重視し、レントゲンやCTの読影をとことん突き詰めて1枚ずつ丁寧に読み込むほか、採血の結果についても詳細なアセスメントを実施。診断への一つひとつのプロセスの重要性を徹底的に教えていただいています。内科・外科を問わず必要な、医師の基本である鑑別の部分がしっかりと学べるところが大きいですね。

オペの最前線に立ち難しい手技も積極的に経験

これまでに回ったなかで特に印象に残っているのは、まず「消化器内科」で、ここは先生の人数が多く、それだけ症例数が豊富です。TACE(肝動脈塞栓術)やEMR(内視鏡的粘膜切除術)、ESD(内視鏡的粘膜下層剝離術)など、北摂総合病院の消化器内視鏡のクオリティは大学病院と比べてもそん色ないレベルにあると感じます。私もシミュレーターで訓練を重ねたあと、実際の臨床で内視鏡の手技経験を積極的に積むことができました。
「循環器内科」と「整形外科」も印象的で、循環器内科では心筋梗塞や心不全、肺塞栓症などの緊急処置で、カテーテルの介助を経験できる症例が多くありました。
整形外科は交通外傷や骨盤骨折など中等度までの症例のほかに、大腿骨頸部骨折や橈骨遠位端骨折、腰椎圧迫骨折など、common diseaseから希少な疾患まで多彩な症例があるのが特徴です。「救急は断らない」という院長の方針のもと、他院が断るような疾患も受け入れますから、経験値は圧倒的に高まると感じています。
2年目のいま回っているのが「消化器外科」です。主に助手として開腹手術や腹腔鏡下手術に参加させてもらいます。先日は腹腔鏡下での胆のう摘出術を実践させてもらい、チームとして団結して患者さんに向き合うプロセスにやりがいを感じています。
北摂総合病院の消化器外科には日本有数の外科医である豊田昌夫先生がおられ、大学病院レベルのがん困難症例が数多く集まってくるのも特徴です。先生からはオペ中に、「一手先じゃない、五手先を考えて動け!」など厳しい言葉をいただきプレッシャーも大きいですが、緊張感を高めて集中する毎日で、他では得られない経験ができていると感じます。

退院後の患者さんに接して学んだ心のケア

病床数がそれほど多くない分、メディカルスタッフとのつながりが密接である点で毎日すごく助けられています。ERは研修医のfirst touchが基本なのですが、当初は右も左も分からない中で、経験豊富な看護師さんに随分と助けてもらいました。またCTやレントゲンの読影で悩んだ時には、診療放射線技師さんが積極的にアドバイスをしてくれます。
そして、ソーシャルワーカーとの距離も圧倒的に近いんです。北摂総合病院は研修医が主治医を担う科もあり、その際には退院調整においてソーシャルワーカーと情報を共有し、家庭環境や在宅医療におけるキーパーソンの把握など検討すべき項目が多くあります。実際に往診も経験し、地域に根差した北摂総合病院ならでは学びの濃さを実感しました。
入院時には看護師や薬剤師、事務スタッフが関わり、退院の際にはソーシャルワーカーや訪問看護師、ケアマネジャーがディスカッションしながら、より良い形で在宅につなげることを考えていきます。1人の患者さんに数十人のレベルで多職種スタッフが関わることを現場で学べたのは貴重でした。
私自身も、退院後まで深く関われた、忘れられない患者さんがいます。重度のCOPDで研修開始直後の5月に呼吸器内科で担当。72歳のおじいちゃんでしたが、いつもベッドサイドで野球の話などで盛り上がり、「息子のようや」と可愛がってくださっていたんです。
在宅治療となった際に、「また会いに来てほしい」と言ってくださり、それ以来ソーシャルワーカーと一緒に、時間を見つけてはご自宅に足を運ばせてもらっていました。
残念ながら半年後に亡くなられたのですが、ご家族からとても感謝されたことは強く思いの中に残りました。医師として大切な心の部分を現場で学べる機会に恵まれたのも、北摂総合病院の良さだと感じます。

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