グッバイ甲子園またきて甲子園

2014/09/04

今年も甲子園が終わりましたねー(ちょっと今更な話題ですみません)

甲子園とはだいたい8月の半ば~下旬にかけて、
全国から選ばれた高校球児達が頂点をかけて争う一大イベントです。
正式名称は「全国高校野球選手権大会」ですが、
甲子園球場で開催されるため通称甲子園と呼ばれているわけですね。

しかし甲子園球場というのは言わずと知れた屋外球場。
この日本の残酷なまでに暑い夏、真っ昼間炎天下の甲子園で野球やるわけです。
医者じゃなくても熱中症とか大丈夫なの?って心配になるもんです。

91D-26
20歳の男性。バスケット部の夏期強化合宿に参加。
体育館内での3時間の練習終了直後に崩れるようにし倒れて意識を失った。
15分後に救急車で来院した。体温42.0℃。呼吸数16/分。脈拍124/分、微弱。血圧98/60mmHg。
痛み刺激に対し開眼しない。全身の間代性けいれんを認める。発作はなく皮膚は乾燥している。

処置として誤っているのはどれか。

a 腋窩と鼠径部とに氷のうをあてて冷却する。
b 胃管を挿入して大量の水を注入する。
c 膀胱留置カテーテルを挿入し尿量を測定する。
d 5%ブドウ糖液と生理食塩液とを点滴静注する。
e ジアゼパムを静注する。

バスケット部員だって国試で倒れるご時世です。
熱中症はピンキリですが、こんな命に関わる状況だってありますよ!
なお意識ない人の胃に大量の水を注入するなんて鬼畜の所業はやめましょう!(正解bです)
…さてさて、果たして甲子園球児は大丈夫か?

真夏の甲子園での野球が現状認められているのは、
一つには野球というゲームの特徴にあります。
野球は試合時間が長いことが特徴ですが、裏表に分かれて攻撃を行うため、
数時間の試合中ずっと炎天下にいるわけではないということです。
甲子園球場のベンチにはクーラーが設置されており、
自分の出番でない時にはそこで休めるでしょう、という理屈です。
サッカーのように試合中常に動き続けなければならないスポーツであれば話は違うのです。
現に全国高校サッカー選手権大会は秋から冬にかけての開催になっています。
確かに熱中症というのは「長時間連続して」暑熱環境に曝露されることで起こりやすいですからね。

熱中症事故防止については、厚生労働省だけでなく文部科学省が
学校の指導者(体育教師や学校長)にあてて予防に努めるよう通達を出していますし、
実際にずいぶんと対策を頑張っているのでしょう。
おそらく高校球児にとって甲子園という地も思い出深い場所でしょうから、
何か事故が起こって今後の開催が出来ないという状況になりたくないというのもあるのかもしれません。

ただ、自分としては正直どんなにベンチで休めるから、熱中症対策するから、と言っても
危険は危険ですし、観客が熱中症を起こすリスクもあるので、
ドーム球場を借りてやるべきなどの意見が出るのは尤もなことだと思います。

高校球児の姿は日本中の野球ファンの感動を誘いますが、
野球に限らず何かに賭けるような生き方というのが人の心を打つのです。
野球じゃなくてもいい!勉強に捧げた、勉強に生きた!って言えるような生き方がかっこいい。
「今年の夏は、よく勉強したなー」って思えたら!高校球児と同じくらいアツい夏を過ごしたんだぜーっ!!