111回国試攻略vol.3 神経編

2016/12/12

~111回国試攻略講座のお約束~
※「対策」は近年よく出てる疾患や各教科の勉強の仕方をお伝えします。
こちらの方は頻出疾患を主に紹介していますので出る確率は高いはずです。
※「ワンポイント」は頻出疾患じゃないので知らなくても当たり前です。
最低限の知識はお伝えしますので読み物として。
※絶対みんなで合格しましょう!!

それでは第3回、「神経」行きます!

■ 対策の仕方
メジャー科目の中では最も難化が著しい教科と言えます。
全体でも見ても一番難しくなってるかもしれません。
まず、臨床重視な昨今においても病態生理的な出題が他教科以上にかなり目立ちます。
基本を疎かにすると早くもここでつまずくことになるのでご注意を。
昔覚えた錐体路ちゃんと言えるか、脳神経の役割ちゃんと言えるか、
各部位の場所は画像で判定できるか、解剖は大丈夫か。不安な場合は速やかにご確認ください。

近年の国試に多い臨床判断を問う問題は
「TIA=emergency」などそう難易度は高くないのですが、
神経の難化が激しい理由としては
「ほとんど馴染みがない病気を聞いてくる」
「電気生理学的検査の解釈を求めてくる」
「病理画像を出してくる」
というあたりでしょうか。
いずれも専門医レベルでなければ非常に難しく、対策困難です。

そんな中で比較的「ほとんど馴染みのない病気」は対策がしやすいでしょう。
多くは変性疾患になるのですが、プロの神経内科医でも診断が難しいだけあって
国試では典型例しか出ません。従ってキーワードをきちっと覚えられているかが勝負です。
混ざりやすいPSP、MSAなどきちんと各疾患のキーワードが言えるか確認してみてください。

脳卒中認知症は例年のペースだと各々5問程度出題が見込まれます。
特に前者はt-PAの適応を、後者はSPECT画像を出してくるのが定番となっています。
神経全体の出題が30問程度ですから、これらをきちんと勉強しておくだけで
神経のなんと1/3をクリアできることになります。
勉強が間に合わない、という方は脳卒中と認知症を優先的に勉強するのが効率的には一番いいです。

稼ぎにくい問題も多々ある科目なのでこのようなところを確実に抑えて得点に繋げていきましょう!

■ ワンポイント
1 びまん性軸索損傷
外傷がきっかけで脳の神経の軸索がちぎれるものです。脳梁に好発。
MRIで損傷を捉えることが可能ですが治療法はなく、
ひどい場合は死や植物状態に至ります。
そうでなくても高次脳機能障害を来しやすく、社会復帰が難しいことも。
高次脳機能障害は医療関係者以外にも浸透しつつある言葉なのでこちらも合わせて出題が予測されます。

2 大脳皮質基底核変性症(CBD)
認知症とパーキンソニズムを来す変性疾患。
この手の変性疾患は症状が似ており、実際臨床的にも判断がとても難しい病気です。
大脳皮質基底核変性症と言えば錐体路障害や失認・失行を来しやすいのが特徴。
キーワードは「左右差」と「他人の手徴候」。
症状に左右差を認めやすいということと、
自分の手を自分の手と認識したり動かしたりすることが出来なくなるということです。

3 HTLV-1関連ミエロパチー(HAM)
HTLV-1キャリアに起こる脊髄炎。胸髄両側の側索が障害されやすく、
両下肢の筋力低下、歩行障害などが見られます。
その他しびれや膀胱直腸障害など。免疫学的機序が想定されており
ステロイド、IFN-αなどを用いて治療します。

4 メマンチン
NMDA受容体拮抗薬です。アルツハイマー病の治療に使う薬。
アルツハイマーはcommon diseaseで、メマンチンも処方機会の少なくない薬なので
出題される可能性があります。すでに選択肢には出てきていますし…。
NMDA受容体はグルタミン酸の受容体で興奮作用があるので、メマンチンは抑制作用を持つ薬です。
アルツハイマーは進行すると興奮を来す方がおられますので、そのような場合特に有効とされる薬です。