113回国試攻略講座vol.3 神経編

2018/12/04

~113回国試攻略講座のお約束~
※本年度の国試攻略講座の切り口は
①近年、各診療科で注目を受けていることは何か
②各教科、新しい知識はどれくらい、何年くらいのラグで出題されているのかの2つとなります。
①は「国試の過去問はもう飽きるほど解いて、プラスαで一歩踏み込んだところまで勉強しておきたい」という方向けで、
②は「最低限のことだけで国試を乗り切りたい。新しいことをどこまで勉強すべきなのか分からない」という方向けです。

※各教科の近年の出題傾向や頻出疾患、効率的な勉強の仕方についてはこちらの記事もご参照ください。
→111回国試攻略講座vo.3 神経編

■ 近年臨床医の間で注目されていること

臨床家にとってこの領域で一番の注目は何と言っても脳梗塞の血栓回収療法ですね!
脳梗塞だって病態的には心筋梗塞と同じようなもの(血栓で道が詰まる)。
心筋梗塞で、ダイレクトに狭窄血管にアプローチできるなら脳梗塞だってできるはずだ!という熱いチャレンジ精神。
どうやら本当に効果があるらしい!ということで
2015年に脳卒中ガイドラインを新しくしたばかりなのに
2017年にはもう血栓回収をグレードAに変更したガイドラインに書き換えちゃうレベル。
裏事情を話すと、確かに効果は高いみたいだけど、実施できる施設が限られていること、
結局脳梗塞の治療目的がペナンブラの救出である以上時間制限問題は避けられないことから
そこまで画期的に医療現場が変わったかというと微妙。
つまりダビガトランやDPP-4阻害薬程commonな治療にはなっていないということですね(薬と比べるのは酷ですが…)
でもまだまだこれからエビデンスも溜まってくる治療なので今後に期待ですね。

ちなみに血栓回収のデバイスが初めて承認されたのが2010年。あれから8年。まだ出題はありません。
まだまだ発展途上な治療ということもありかなり出しにくいのではないかなと思っています。

■ 比較的新しい治療や概念に対する実際の出題
・ドパミントランスポーターSPECT。
2013年承認。これは治療ではなく検査ですが、
診断の極めて難しい変性疾患の診断に役立つものとして注目を浴びています。
くわしくはこちらの記事で解説しているのでよろしければどうぞ→Parkinson病について大事なこと~後編~
国試では110回、111回に出題がありますので、3年遅れとかなり早い段階で出題されていると言えます。
が、110回にしろ111回にしろ、ドパミントランスポーターSPECTを知っていなければ
絶対に解けないような問題ではありませんので、必須の知識ではなかったかもしれませんね。

他にはそれほど新しい知見を聞く問題は無さそうでした。
3年遅れで出ているとはいえ…、知らなくても解けるということであれば、
そこまで積極的に新しいことを出してくる教科では、やはりないのではないかと思っています。