113回国試攻略講座vol.19 その他マイナー編

2018/12/20

~113回国試攻略講座のお約束~
※本年度の国試攻略講座の切り口は
①近年、各診療科で注目を受けていることは何か
②各教科、新しい知識はどれくらい、何年くらいのラグで出題されているのかの2つとなります。
①は「国試の過去問はもう飽きるほど解いて、プラスαで一歩踏み込んだところまで勉強しておきたい」という方向けで、
②は「最低限のことだけで国試を乗り切りたい。新しいことをどこまで勉強すべきなのか分からない」という方向けです。

※各教科の近年の出題傾向や頻出疾患、効率的な勉強の仕方についてはこちらの記事もご参照ください。
→111回国試攻略講座vol.19 その他マイナー編

■ 近年臨床医の間で注目されていること

2012年 山中伸弥先生 iPS細胞
2015年 大村智先生  イベルメクチン
2016年 大隅良典先生 オートファジー
2018年 本庶佑先生  免疫チェックポイント阻害薬

ご存知の通り、ノーベル医学生理学賞の近年の日本人受賞歴です!本当に日本の先生が大活躍されていますね。
さすがのノーベル賞、今後の医療現場を大きく変えていきそう(またはすでに変えた)なものが勢ぞろいですが
特筆すべきは免疫チェックポイント阻害薬でしょうか。
これは長年ノーベル賞を取る取るとずっと言われておりました。
そう思うなら今年の発表の前に小野薬品の株を買っておけばよかった…
本当に株は後からなら何とでも言える…難しいものですkao19

さて、今回ノーベル賞の受賞もあって、一般向けのテレビや雑誌でも散々取り上げられている
免疫チェックポイント阻害薬の功罪や立ち位置についてはかつて本ブログでも取り上げていますので
興味がある方はそちらの記事をどうぞ→免疫療法について(前編)免疫療法について(後編)

■ 比較的新しい治療や概念に対する実際の出題
麻酔科や放射線科が「その他マイナー」に該当しますが、
もともと問題数が少ないこともあり、あまり積極的に新しい知識を訊く余裕はないものと思われます。
麻酔科でスガマデクスの文字が見られますが(承認2010年→出題2014年)、
知らなくても全く問題なく解ける問題なので出たうちに入らないと言えそうです。
放射線科は粒子線に関する問題が110回、111回と出てきていますが、
粒子線治療自体はそれこそ1980年代くらいからある概念なので新しい…というのも少々違うかなあ…。