サルコペニアとフレイルを語る~後編~

2019/01/11

渡です。
さて、今回は前回に引き続きサルコペニアについてですね。
といっても今回は「サルコペニアとフレイルってどう違うの?」というご質問にお答えしたいので、
主にフレイルについてのお話が中心となります。
サルコペニアについて勉強したい方は前回の記事をご覧ください→サルコペニアとフレイルを語る~前編~

Every Little Thing往年の名曲に「fragile」というのがありますが、
フラジャイルというのは「繊細な」とか「壊れやすい」という意味です。
本楽曲は恋愛中であるが故の心の不安定さ、傷つきやすさを歌い上げた名曲です。

同じようにフレイルというのはそのまま直訳すれば「虚弱」です。
「虚弱」という言葉は当然誉め言葉ではありませんね。
従来はもとも海外で提唱されたfrailtyという言葉をそのまま「虚弱」と訳して使っていたのですが、
この言葉は印象が悪いだろうということで2014年に「フレイル」と呼ぼう!ということにしたのです。

ただ、この海外で提唱されたfrailty、日本では「フレイル」と呼ぶ概念は何なのかと考える時は
直訳の「虚弱」という言葉の方が分かりやすいかもしれませんね。

フレイルとは「加齢に伴い心身の脆弱性が出現した状態」のことです。
フレイルについて重要なことは以下の通りかと思います。

①サルコペニアと違い「心身」の脆弱性であるということ。
サルコペニアは筋肉量の低下と握力低下(or歩行速度低下)で診断できるわけですから、
「身」のことしか要求されていません。それに対してフレイルの場合、「心」の脆弱性も概念に含まれるので、
「もう年だし何もしたくない」とか「何をするのもめんどくさい…」みたいな精神的な衰えも含まれます。

②フレイルは可逆性であるということ。
そもそも健康と要介護の中間的存在なのがフレイルですが、
フレイルは適切な運動や食事、生活環境によって改善が見込めます。下図が分かりやすいかも。
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③統一された診断基準は存在しない。
老年医学会がフレイル診療ガイド2018というのを出していますが、
診断基準についてはいくつか提唱されているものはありますが絶対的なものはありません。
治療その他についても、まだ研究が始まったばかりということもあって
エビデンスレベルが低いものも多く、絶対に知っておくべきものというのはあまりないと思います。

ガイドライン新規追加疾患だけあって、学生さんからの注目度も高いのですが、
そういう事情もあっておそらくそこまで突っ込んだ知識を要求してくる可能性は低いと思います。
いわゆる×にしようがない選択肢(常識的な選択肢)で出してくる程度ではないかなと思っていますが。
最低限本ブログで書いたようなことだけ押さえておけば十分だと思われます。

というブログの宣伝で今回の記事は終了です(笑)

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