花粉症完全攻略講座〜後編〜

2019/03/08

というわけで今回は後編。→前編はこちら:花粉症完全攻略講座〜前編〜
花粉症のトピックスとして避けて通れない減感作療法のお話です。

112D-47
18歳の女子。くしゃみと鼻汁を主訴に来院した。
幼少時から一年中くしゃみと水様性鼻汁があり、特に起床直後に症状が強い。
血清特異的IgE検査でヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニのスコアが高値を示した。
根治的な治療を希望して受診した。
根治が期待できる治療法はどれか。
a 減感作療法
b 鼻内レーザー手術
c 抗ヒスタミン薬内服
d 抗ロイコトリエン薬内服
e 副腎皮質ステロイド点鼻

この問題を初めて見た時、「あれこんなに早く舌下療法出すんだ」と驚いたものです。(正解はa)
舌下療法の保険が通ったのが2014年。当時耳鼻科でもなんでもない私のところにまで
某製薬会社のMRさんが足繁く通って来ては激推ししていたのでよーく覚えています。
まあ舌下療法がcommonになったのが2014年というだけで、
減感作療法自体はずっと古くからあるものです。
それまで病院に通って注射でやっていたものを、
自宅で舌下投与で保険で出来ますよ、っていうのが2014年というだけです。

さて、減感作療法というのは「むしろ抗原に暴露させまくることでアレルギー反応を抑えよう!」というもの。
嫌い・苦手意識を持っている人を避けず、むしろ積極的に絡んで行くと
意外といいヤツだったし大丈夫になったみたいな感じ?(笑)なんだか逆説的で面白いですねえ。
冗談はさておき、抗原に暴露しまくることで、IgGができるようになったり(花粉症はIgE)、
制御性の免疫細胞が活性化したりすることによりI型アレルギー反応を抑えることができるとかなんとか。

現在減感作療法の主流である舌下療法ですが、
元々は2014年にスギ花粉用のものが販売され、その後ハウスダスト用のものも既に広まっています。
いずれにせよ、毎日アレルギー物質を自分に投与していく必要がありますから、
手間もかかりますし副作用も出ます。

・花粉のシーズンには開始できません。夏、秋くらいから始めます。
・最低2年。原則3〜5年程度毎日、花粉のシーズンでなくても自分でやる必要があります。
・効果はまだ始まったばかりで厳密な統計はなし。
一応2年やって、ほぼ治る人が2〜3割、症状がマシになる人が半分くらい。全く効かない人もいる。

花粉症の根治が期待できるという意味では画期的ですが、それなりに大変な治療なので
本当に花粉のシーズンがつらくてたまらない、憂鬱でしょうがないという人向けではないかと思います。
少なくとも上記を見る限り、生半可な気持ちで出来るような治療ではないと私は思いました…kao19
普通に保険でできる治療ではあるので、本当にお困りの方は考えてみてはいかがでしょうか。