くも膜下出血について

2019/07/17

バットで思いっきりぶん殴られたような痛みと言われましても
大抵の人はバットで思いっきりぶん殴られたことはないのでよくわかりません。

F35F1E2F-90BE-44A3-ACA8-5625B14D1FD0

というわけで(どんなわけで?)今回のテーマはくも膜下出血(SAH)です。
主症状である頭痛がcommonなので医師であれば誰でも出会ったことがあり、
また肝を冷やしたことがある疾患でもあります。まさかあの人がSAHだったなんて。
お買い物してていきなり一気に意識を失って救急車で搬送されれば迷わずCTですが
「なんとなく頭が痛い」程度の方で、いちいちCTを撮るべきかどうかという話。

頭が痛くて病院に来る人はいくらでもいます。まずは身体診察ですが
そこでなんらかの神経症状をしっかり伴ってくる人はまあ、まずいない…。
この場合CTを撮るべきかどうかという判断ですが基本的に撮ります。
それが正義かどうかはわかりませんが、CTがすぐ撮れる状況にある病院に
頭痛を主訴に来院した患者が来た以上基本的に全例CTを撮っている
ことが多いというのが現状です。

研修医の頃救急外来で、20代の女性でなんとなく頭が痛い、
神経症状無いしロキソニンで帰します、と上級医に報告したら
「何で器質的なものが無いって言い切れるの?CT撮って」と言われたことがありました。
で、結局CT撮って案の定何もなくてそのまま帰したので
その時は「頭痛に全部CT撮ってたらキリが無いじゃん!コストかかりすぎ」と思ったものですが
今はその上級医の仰ったことがわかります。血圧低いけどSAH。めまいしか訴えてないけどSAH。
そんなケースは少なからずあります。当時の上級医の先生は
そういった症例で少なからず痛い目を見たことがあったのでしょうね…。

正確な診断のため検査を行うのはごく当たり前のことですが
医療経済上無限に検査を行うことは出来ません。
頭痛にはSAH以外にも怖い疾患はありますが、少なくとも
オタワルールを使えばSAHの除外診断は可能です。

オタワルール
1時間以内に痛みのピークを迎えた頭痛がある
神経症状、脳動脈瘤やくも膜下出血、脳腫瘍、繰り返す頭痛の既往を伴わない成人患者で
以下の1つにでも該当する場合は精査をすること
①40歳以上
②頚部痛または項部硬直
③意識消失の目撃
④労作時発症
⑤電撃様頭痛
⑥顎を胸につけられないまたは仰臥位で頭を上げられない

感度100%、特異度15%という感度特化的な極端な成績。
感度100%なので全てを満たさなければ絶対にSAHではないということ。
国試には出ないと思いますが、臨床現場では割りと有名
(感度にしろ特異度にしろ100%のものは有能です)
なので知っておいてもいいかもしれませんね〜。

C46909A4-3ECA-4CB7-81A1-5AD45F673F42
こっそりバッティング練(嘘)

コメント入力

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>