国試に役立つ「8年越しの花嫁」

2019/12/23

渡ですriisu
国試もほど近い今日この頃、私も津々浦々生講義させて頂いております(^ ^)
塾講師という仕事はなかなか移動が多い仕事でして、新幹線に2〜3時間乗るのも日常茶飯事ですが、
移動中何をしているかというと映画を観ていることが多いです。

で!この間「8年越しの花嫁」って映画を観たんですけど、
これはすごく国試に役立つなあと思うので今回のブログで扱って参ります(`・∀・´)
内容的には病気の女性を男性が支えて結婚するって感じなんですけど
(ネタバレしてすみませんがタイトルそのままですのでお許しください)
その病気というのが「NMDA受容体脳炎」なのです。すごいレア疾患が来ましたねkao12

「NDMA受容体脳炎」の機序は自己免疫ですが、
卵巣奇形腫を背景に起こしてくるっていう特徴があります。つまり若年女性に多い!
※絶対に全例ではなく小細胞癌などに合併するケースもあるが試験的には無視してよい
奇形腫というのは胚細胞性なので内胚葉、中胚葉、外胚葉の成分を全部持てるわけです。
そうすると外胚葉の神経組織の中にNMDA受容体も出来るのですが、
それに対する自己抗体が出来て、感冒などをきっかけにそれが自分の脳のNMDA受容体も攻撃する↓
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治療に関してはレア疾患なのでちゃんと確立されてるわけではありませんが、
上記のメカニズム的に「腫瘍摘出+免疫抑制療法(ステロイドやガンマグロブリンなど)」という感じで行われます。

映画を観てもわかるんですが、NMDA受容体脳炎の極期って結構ぞっとするくらい悪くなります。
昏睡状態になったり呼吸できなくなったり。あと奇異な不随意運動といって、
ベッドの上を跳ね回るような激しいけいれんのようなものを起こしたり(悪魔憑きと表現されたりします)。
こんなに状態悪くて治るのか…と思うレベルなんですが、典型的には緩徐に治っていくと言われています。

そこで「8年越しの花嫁」ってタイトルがすごくわかりやすくて、
緩徐に軽快していくので、数日や数か月でパッと治るわけではないんです。
何年かかけて呼吸や意識が戻る、何年かリハをして軽快していくので、
花嫁になれる(結婚式ができる)のが8年後くらいって考えると覚えやすいし勉強になるのではないかと思います。

病気、しかも脳炎の演技は難しいと思いますが土屋太鳳さん熱演されていました。
冬休みの徒然に興味がある方はご覧になってみるのも良いかと思います!

コメント

  1. 河野尚枝

    娘が3年前21才の時
    抗NMDA受容体脳炎に
    なり昨年合併症で
    1型糖尿病になりました

    1. Dr.渡

      河野尚枝さん

      コメントありがとうございます。
      そうなのですね、1型糖尿病を合併することは存じ上げませんでした。
      やはり自己免疫疾患同士ということで相互に合併することがあるということなのかもしれません。

      本ブログは患者様向けの医療情報配信が主目的ではありませんが、
      このようなコメントを頂けたことで医学生の方にとっても勉強になると思います。
      貴重な情報、誠にありがとうございました。

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