2020/12/21
~2020年版国試攻略講座のお約束~
※本年度の国試攻略講座の切り口は
国試あるあるテクニック集(国試の「答え」教えます)
※「国試のお約束」「国試的にはこれが答え」の数々を紹介しています。
勉強している人は「あるあるあるwww」で楽しんで下さい。してない方は本番でDr渡を信じて言う通りに選んで下さい。
※限りなくあるので全てを紹介しているわけではありません。
※あくまで国試的にという切り口なので臨床現場や卒業試験で通用するかは別ですのでご了承ください。
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→完全矯正眼鏡が正解。
【解説】説明不要だろうか。年齢が〇か月となっていたら乳児内斜視の可能性もあるが当然出たことはない。
問題文にだいたい+〇Dの遠視と記載があるのでそれに合わせた眼鏡を選びたい。
・腎細胞癌で治療を選べ
→転移があったら分子標的薬かインターフェロンが正解。もう一つ選べだったら手術も正解。
→転移がなかったら手術が正解。
【解説】腎細胞癌については転移があるケースもないケースも出るのでどちらも対応しておきたい。
化学療法は正解選択肢にならないため選んではいけない。絶対に選んではいけない。
・尿路結石の薬を選べ
→クエン酸が正解。ビタミンC(アスコルビン酸)は不正解。
【解説】尿路結石の種類を問わずそうなので問題文を読まずに選択肢だけで判断可能。知っていると秒で解けるシリーズ。
・膀胱癌で治療を選べ
→経尿道的切除が正解。問題文で経尿道的切除をしていれば膀胱内注入が正解。
【解説】厳密には進行度によって異なる。筋層浸潤があれば膀胱全摘だし遠隔転移があれば化学療法だが
長い歴史でさんざん出題されている膀胱癌なのに筋層浸潤例や遠隔転移例は全然出題されず
↓コレばっかり出るという。経尿道的切除で削って膀胱内注入して下さい。
・腎盂癌で治療を選べ
→腎尿管全摘が正解。
【解説】これも遠隔転移があれば化学療法だがそんな無粋な問題は出たことがない。
手術の際には腎盂だけでなく腎尿管まで切除するのだということを出題者は伝えたいのであろう。
・前立腺癌で治療を選べ
→転移があったらホルモン療法が正解。
→転移がなかったら全摘か放射線(どちらも第一選択)
【解説】これも転移があるケースとないケースが両方出るので両方知っておきたい。
化学療法は正解にならないので絶対に選ばないように。
・精巣腫瘍で治療を選べ
→原発巣のみなら高位精巣摘出(診断かつ治療)が正解
→遠隔転移があれば高位精巣摘出+化学療法が正解。
【解説】ちなみにセミノーマでも非セミノーマでも同じである。高位精巣摘出は全例行われる。
おまけでアングル仮説を紹介しておくが、精巣腫瘍の問題でわざわざ腹部CTのスライスを見せてきたら大動脈周囲リンパ節転移があるという意味である↓
・小児で股関節が痛い
→6歳ならPerthes病で12歳なら大腿骨頭すべり症。
【解説】定番。6歳で起こる病気はどれか→Perthesなんて問題が過去に出題されたこともあって笑ってしまう。
これらの病気は年齢特異性があるため年齢は実際かなり重要なファクターである。
6歳と12歳が一番出しやすく確実だが、違ったら年齢が近い方(例えば8歳ならペルテス、14歳ならすべりとか)で選べばよい。
9歳で出た場合は諦めて画像から判断して下さい…ゴメンナサイ。
・
→骨肉腫が正解。治療を選べなら広範切除術が答え。
【解説】これは素直に骨肉腫を選んでよいだろう。外骨膜反応は確かに一部の良性疾患やEwing肉腫でも認められるが、
良性疾患で見られる外骨膜反応は国試のものほど派手ではないし、わざわざ膝関節(骨幹端部)で写しているところもすごく骨肉腫です。
あまり整形はひねった問題を出してこないこともあり、迷うくらいなら骨肉腫を選びたい。なおEwingは臨床問題として出題されたことはない。
・転移性骨腫瘍の治療を選べ
→薬(ビスホスホネートなど)、放射線、免荷、手術が正解。
【解説】薬と放射線と免荷はいいのだが、手術に〇を付けられない人が続出している。
転移性骨腫瘍は神経圧迫か骨折がある場合、もしくはその危険性が高そうなだけでも手術が出来る(早めに手術したい方針)
国試の場合はだいたいはっきり神経圧迫について記載されているのでその場合は手術をしてよい。
・皮膚科の問題で問題文に「カルバマゼピン」
→薬剤過敏症症候群(DIHS)が正解。
【解説】いちいち市販の感冒薬とぼかさずにはっきりカルバマゼピンと薬名を出すところがもう怪しい。
DIHSは薬剤特異性があり、起こす薬が決まっている。カルバマゼピンがその1つである。
とは言え問題文か選択肢のどこかにHHV-6という単語が出てくると思うのでそちらで判断した方が早いが。
・特有の光沢を持つ皮疹を認める
→口腔が正解。
【解説】飛ばしすぎたので補足すると、特有の光沢があるのは扁平苔癬なのだが
扁平苔癬は粘膜疹を伴うというのが非常に出題されやすい。なので診察時に口の中を見ろというのが定番パターン。
・皮膚科の悪性腫瘍の問題で治療を選べ
→全部手術(切除)が正解。
【解説】あまり言うことがないがとりあえず切除。
ついでだがメラノーマで放射線治療は×。これも定番ひっかけなので注意(メラノーマに放射線はしません)
・大人の浸出性中耳炎
→上咽頭癌が正解。
【解説】大人の浸出性中耳炎は上咽頭癌を疑う。
これは国試というより臨床的にも大変有名なので、「テクニック」というよりは確実に抑えておきたい「知識」だろうか。
・28年前に副鼻腔炎の手術
→術後性上顎嚢胞
【解説】昔の手術技術だと粘膜を取り残すことが多くそこから嚢胞化する。
従って「数十年前」に副鼻腔炎の手術をしているという病歴が決め手となる。
術後性上顎嚢胞は過去に何度か出題があり、年齢や性別などはバラバラなのに(完全な同一問題ではないのに)
なぜか毎回副鼻腔炎の手術は28年前なので私は「28年前」だけでも術後性上顎嚢胞にボタンを押したくなる。
・耳鼻科の癌で治療を選べ
→咽頭癌、喉頭癌は放射線が含まれている選択肢が正解。
→舌癌は手術が正解。
【解説】上中下咽頭癌と喉頭癌は「放射線療法」「化学放射線療法」が正解となる。
舌癌は「手術」が正解となる。舌癌を放射線で治せるのは4cm以下で転移浸潤がない場合だが、
その場合でも手術も出来るわけで、いずれにせよ手術を差し置いて放射線が正解になることは考えにくい。
・双極性障害で治療を選べ
→リチウムとバルプロ酸が正解。
【解説】躁の時はとか、うつの時はとか、保険外だけどこれも使えるとかいろんなことを言われるため学生時代は大層混乱した。
国試的にはリチウムとバルプロ酸が選択肢にあればそれを選んで終わりである。特にリチウムはどの段階でも使えるので安心して選んでほしい。
ほんっっっとうに良いまとめありがとうございます!良い復習になりましたし、友達にもこの記事おすすめしました!国試本番まで先生と自分を信じて頑張ります◎
みんさん
コメントありがとうございます。そしてオススメもありがとうございました!
どんどん広めちゃって下さい(*´∀`*)本番まで、私もみんさんを信じています。頑張りましょう!
迷いやすい所なので、
とっても助かります!
ブログなので空き時間に
直ぐに読めるし有難いです。
ありがとうございます!
おにおんさん
ありがとうございます!ぜひ空き時間に楽しんで下さい(*’▽’)ノ
ためになりました!本当にありがとうございます。
一つ質問なのですが、
>腎細胞癌で治療を選べ
→転移があったら分子標的薬かインターフェロンが正解。もう一つ選べだったら手術も正解。
とあるのですが、今は分子標的薬や免疫療法が推奨されており、どちらかというとインターフェロンは推奨度は下がっているかと思うのですが、もし国試本番で出たらどのように対処したらいいですか。ご教示いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
まち子さん
>今は分子標的薬や免疫療法が推奨されており、どちらかというとインターフェロンは推奨度は下がっている
ご指摘の通りですし、実際実臨床でインターフェロンを使う機会は少なくなっているようです。
・ガイドライン上も一次治療から完全に外されたわけではない
・肺転移例など症例を選べばインターフェロンの有効性も高い
・112D23,113C50などかなり新しい問題でもインターフェロンが使用されていたり正解選択肢になっている
ことを考えると来年の国試でいきなりインターフェロンを×にしてくる可能性は相当低いと思います。
免疫療法は腎細胞癌はfirst lineで使えるのが特徴でもあるのできっと出したいんだろうとは思いますが
今のところ何科でも免疫療法が正解になったことはないのですよね~
でもいつかは出さざるを得ないでしょうね。それが来年かは分かりませんが…。
転移性RCCで免疫療法が出てきたら基本的には選んでよい選択肢だと思います。
ここで質問して頂けると他の方の勉強にもなるので大変ありがたいです。
閲覧&ご質問&温かいコメントありがとうございました!
すごく助かります!
一つ気になる点があるますが,カルバマゼピンとHHV-6の繋がりがちょっと理解できないんですが,もう少し詳しくおしゃっていただけますか?
榎さん
DIHSにおいてはHHV-6の再活性化が病態に関与すると言われています。
私は皮膚科の問題で「カルバマゼピン」という単語を見ただけでDIHSっぽいと思いますが、
ピンと来ないのであれば、問題文にHHV-6の抗体値上昇と書かれていることが多いと思うので、
そこでDIHSだ!と判断してもいいと思います。という意味です。
カルバマゼピンでHHV-6の再活性化が起こる機序については
カルバマゼピン→アレルギーを起こす人がいる→アレルギー反応によって出現する因子が免疫変調を来す→HHV-6を抑え込めなくなる
などの機序が想定されていますが、厳密なことはそもそも解明されていません。
ブログをご覧いただき、またコメント頂きありがとうございました!
渡先生、5年生時から画面越しに大変お世話になりました。このような形で私たちとの繋がりを積極的にもっていただき、ありがとうございます。
コロナ禍でお仕事も大変だとは思いますが、たくさんの事を教えていただきました。
本当にありがとうございます!大ファンです!あと1ヶ月、全力でやってきます!
うえさん
コメントありがとうございます!
ビデオ講座も受講して下さり、ブログも読んで下さり、
私にまで温かいお言葉をかけて下さり感動しております(^^)♪
あと1か月、お互い全力で頑張りましょう!