2020年版国試攻略講座Vol.2~産婦小児編~

2020/12/22

~2020年版国試攻略講座のお約束~
※本年度の国試攻略講座の切り口は
国試あるあるテクニック集(国試の「答え」教えます)
※「国試のお約束」「国試的にはこれが答え」の数々を紹介しています。
勉強している人は「あるあるあるwww」で楽しんで下さい。してない方は本番でDr渡を信じて言う通りに選んで下さい。
※限りなくあるので全てを紹介しているわけではありません。
※あくまで国試的にという切り口なので臨床現場や卒業試験で通用するかは別ですのでご了承ください。

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・産婦、小児に対する抗菌薬を選べ
→ペニシリン、セフェム、マクロライドが正解。
【解説】定番中の定番である。マクロライドでもこの系統は…とかは国試的に考える必要なし。
それ以外の抗菌薬についても禁忌であったり有効性投与であったり使用出来たり様々であろうが、
基本的にペニシリンとセフェムとマクロライドが使えればほとんどの感染症に対応できるため
小児科医、産婦人科医でなければ突っ込んで勉強する必要もないだろう。
とにかく国試ではペニシリンとセフェムとマクロライドが答えになることを知っておきたい。

・子宮体癌と卵巣悪性腫瘍で治療を選べ
→手術が正解。
【解説】体癌と卵巣悪性腫瘍は原則全例opeをしている。
そもそもopeでステージングをするのでステージがどうこうとか考えずに手術があればそれが正解。
ちなみに体癌だと血糖測定やHbA1c測定をしろっていうのも出やすい(術前検査&肥満や糖尿病が体癌のリスクであるため)
卵巣癌はごっそり取るのだが取る範囲を聞いてきやすい(両側付属器、大網、子宮)
※国試に出題歴は無いが、仮に遠隔転移がある場合はいきなり手術をすることは臨床的には少ないだろう。
出たことないのでないと思うが、どうしても引っかかりたくなければ
遠隔転移の有無のみ問題文で確認してもよい(書かれていなければ無いです)

・子宮頸癌で治療を選べ
→「骨盤壁に達する硬結」と書かれていたら化学放射線療法が正解。
→「硬結を触れるが骨盤壁には達しておらず」と書かれていたら手術が正解。
【解説】厳密には壁に達していても遠隔転移があれば化学療法が正解だがその出し方はしてこないだろう。
遠隔転移があったら化学療法なのは当然の話で、出題者としては壁に行ってるかどうか(StageIIかIIIか)で治療が違うことを知ってもらいたいのである。

koryaku1syo
→化学療法が正解。
【解説】飛びすぎなので補足するが、国試的にこの画像を出してきた場合は基本的に侵入奇胎。
当然絨毛癌の可能性もあるが仮に絨毛癌であったとしても治療が化学療法であることに変わりはないので
治療を訊く問題であればそもそもどちらか考える必要がない。結構手術に〇をつける人が多いが化学療法を差し置いて正解にならないので注意したい。

sinu22
→中大脳動脈血流速度が正解。
【解説】サイヌソイダルパターン=胎児貧血を示唆=中大脳動脈血流速度測定で貧血の確認という定番問題である。
その昔(94C7)サイヌソイダルパターンでいきなり胎児採血を選ばせる問題も出たことがあるが(当時は中大脳動脈血流速度測定が選択肢にない)
近年は侵襲や手間を考えてまずは中大脳動脈血流速度測定、その後必要があれば胎児採血及び胎児輸血となる。
CTGが読めないという相談もよく頂くが、選択肢に中大脳動脈血流速度測定がある段階でもしかしてサイヌソイダルかな、と思ってみる視点も大事である。

・不妊症の検査として有用でないもの
→プロゲステロン負荷試験が正解
【解説】不妊の問題で有用でないものを選べだったら個人的には見た瞬間に選びたくなる選択肢である。
プロゲステロン負荷試験は無月経の検査だから不妊症の検査ではないというアレ。
不妊の背景に無月経があるならやってもよいのではないかと思われるかもしれないが、
その場合は主訴が不妊ではなく月経が来ないことで来院する問題となる。
不安なら問題文に一応生理があることが書かれているか確認しよう。だいたい40~90日不整である(笑)

・家系図を示すから遺伝形式を答えろ
→伴性劣性遺伝が正解
【解説】毎回今度こそ伴性劣性遺伝以外で来るかと思うけど毎回伴性劣性遺伝です。
一応ひっかかりたくなかったら「男にしか起こっていない」+「全ての男に起こっているわけではない」かだけ確認。

yubi2
→18trisomyが正解
【解説】指の重なりは基本的に18trisomyで出してくるので基本は18trisomyと考えてもいいだろう。
ただし厳密には13trisomyでも指は重なる。低体重の有無(18trisomyは軽くなる、13trisomyは正常)で見分けてもいいが
むしろ船底状の足底が13trisomyでは見られず18trisomyの所見なので、実はこちらの写真で決め打つ方がより確実である↓
hune2

・小児でオットセイが吠えた
→クループ症候群が正解
【解説】犬吠様咳嗽と言えばクループ。喉頭蓋炎との鑑別で迷う方がとても多いと思われるが、
そもそも頻度的に小児の喉頭蓋炎なんてほとんどない。(99%以上クループ)
唾液が呑み込めていない(流涎、嚥下困難)との記載があった場合のみ喉頭蓋炎を考える。
この辺の細かい説明は需要がありそうならまた改めて記事にします。

コメント

  1. ジロリアン

    115回国家試験受験生です。
    渡先生のブログ本当に有益で、本当に助かっています。ありがとうございます!
    つい最近『公衆衛生対策 プラス』を受け終わりました。公衆衛生の計算問題が本当に苦手で、今まで避けて対策してこなかったのですが、授業を受けてあらびっくり。他社の教材に乗ってる計算問題がすらすらと全問解けるようになりました!本当にわかりやすくて、感動しました。渡先生のおかげで、苦手を克服することができました。心から感謝してます。ありがとうございました!
    国試まで残りの間、渡先生の臓器別の板書を信じて隅々までしっかり頭に刻んでいきます!

    1. Dr.渡

      ジロリアンさん

      ブログを読んで下さり、またコメント下さりありがとうございます!
      ブログも講座もお役に立てているとのご報告、感謝申し上げます。
      特に公衆衛生プラスは計算が苦手な方や、何でこんなのを勉強しなくちゃいけないのかと
      思われる方に向けての講座でもあるので、得意になったというご報告は本当にうれしいですね♪
      講義でもブログでも、今後もジロリアンさんのお力になりたいです。
      本番まで引き続きよろしくお願いします!!

  2. はな

    グラフ→化学療法を見て、渡先生決め打ちすぎ大好きってにやけちゃいました(笑)
    これからも楽しみにしています♡

    1. Dr.渡

      はなさん

      …Σ(=ω=;)ギク!!

      (゚∀゚ )三 三( ゚∀゚)

      …好きです(ボソッ
      決め打ちでドヤりたい(*´ω`*)
      でも引っかかるのは嫌です!なのでちゃんと2周目で見直しますよぅ(皆もそうしてね!)

      こ、これからもお楽しみに!(コメントありがとうございました!)

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