Dr.宮田
Dr.宮田

profile
奈良県立医科大学医学部卒業。滋賀医科大学大学院修了、医学博士取得。総合内科専門医、循環器専門医、救急科専門医、抗加齢医学専門医、産業医、労働衛生コンサルタント。藤田医科大学医学部客員講師。2019年12月、MEC講師としてデビュー。MEC必修講座(Part1・Part2)、グループ講義(名古屋校)を主に担当。現在も外来診療・救急当直などの臨床診療に携わり、医学教育の現場でも情熱あふれる授業を展開している。また、地域医療において病院の再建からドクターヘリの立ち上げに至るまで貢献し、その運用実績を官庁で記者会見を行う。以後、テレビや雑誌をはじめ多くのメディアに出演。今なお医療監修などの出演依頼を引き受けている。また、学会発表(国内外)や論文などの数々の実績あり。メックの秘宝、スーパー秘密兵器。

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interview

印象に残っている症例、患者について教えてください
・院内発症の「目撃なしの84歳男性のCPA症例」でありましたが、約1時間のCPR継続にてROSC(自己心拍再開)。依然、瞳孔散大・対光反射も消失していましたが、脳低温療法目的にドクターヘリにて大学病院へ搬送しました。このときは奇跡的に天候も良く、雲もなかったため通常は13分かかるところが7分で大学に到着。その後、約2週間の入院加療の後に、独歩退院されてこちらへ来たときは感動しましたね。もちろん、CPA前後の記憶は喪失していましたが、それ以外の後遺症はなかったです。
・慢性呼吸不全急性増悪で入院された70代女性の患者さん。すでにHOT(在宅酸素療法)導入中でしたが、Ⅱ型呼吸不全で入院されました。どうしても気管挿管や気管切開を望まれなかった強い意志をもった方で、約300日もの間、BiPAP装着にて診させていただきました(DPC導入以前)。このときはステロイドパルスやミニパルスの間欠的な使用やモルヒネ持続静注など、患者さんの苦痛軽減のためありとあらゆる治療を施しましたし、遠方の熱心なご家族とも頻回に連絡を取り合いました。
・先天性QT延長症候群でフットサル中に卒倒して、VFで運ばれてきた19歳男性。搬送されてきた時点でVFでしたので、ROSCさせて脳低温療法目的に連携している大学病院へ搬送しました。その後、意識回復し、経緯からは絶対的に「ICDの植え込み適応」の患者さんだったのですが、経済的なことも含めて複雑な家庭事情で<人生の大事なイベント>までは植え込みたくないという意思で、大学の担当医と家族と本人で話し合って、インデラル(β―blocker)内服にて僕の外来にてフォローアップしていたんですね。それで、2年ほど経ったある日、「先生、次回診察のときに彼女連れてきていい?結婚するんだ。」と言われたので、「おー。おめでとう!良かったな~。じゃあ、○○君、ICD植え込みの話も含めて、僕から彼女さんにもしっかり話するね。」と告げて、その日の外来診察を終えました。それから3週間後のある日、警察から突然電話があり、○○君が自宅で遺体で発見されたと…。亡くなる前日の夜も友人たちとストリートバスケをしていたみたいで、翌日の早朝ご家族が発見したようです。事件性はありませんでしたが、彼の部屋には内服していなかったインデラルが沢山残っていたみたいなんですね…。あれだけしっかり飲むように伝えていて、本人も飲んでいると言ってはいたのですが、複雑な家庭環境や経済的事情で薬のアドヒアランスも下がっていたかもしれないですね…。僕たちは普通に外来診察をしています。朝から夕方まで、予約の患者さんを中心にほぼノンストップで診ています。このときの警察からの電話は、そんな当たり前の日常の外来診療の際中に突然来ましたから、さすがに堪えました・・・。しかし、次から次へ来る外来診察を止めるわけにはいかない。この日の夜は、帰宅してから本当につらかったですね・・・。後日、彼が紹介してくれると言っていた婚約者とその母親が私を訪ねてこられました。何も事情を知らされていなかった彼女は、その場に崩れ落ちるように泣き崩れました。患者さんの背景が大事だとはよく言われますが、本当の背景を知ることの難しさ。表面的なコミュニケーションでは推し量れない事情も患者さんにはあるということ。彼を通して僕は、言葉の表と裏にある「真実の解離」、「表向きは伝えられない家族背景や事情」などが特に若い子にはあるものだな・・・と痛切に感じました。
上記、印象に残っている3名の方を挙げましたが、医学生の皆さんには医師をやっていると救命できたり、社会復帰させることができたり、喜ばしいこともたくさんあるけれども、中には辛酸を嘗めるような経験もするということは知っておいてほしいかもしれないですね。でも、それは必死で懸命に仕事をしているからこそ視えてくる世界でもあり、自分自身を成長させてくれる大きな糧になると思っています。何年やっていても、突き詰めることのできない世界が医学や医療にはあると思います。
恩師等にいわれて印象に残っている言葉とその理由を教えてください
「人生は勘だよ」・・・研修医のとき外科のオペ中にオーベンの先生から言われた一言でした。まさにその通りであり、自分自身の人生において本当に大切なことは直感や直観がモノを言います。まさに「勘所」ですよね。
message
皆さん方はある意味、選ばれし者。医師として研究者として、人類の歴史と人体の神秘に挑戦するパイオニア。メックの講義を通して、私はできる限りのことを伝えます。そのどこかで「医学の本質」を、「医療の真髄」を感じ取っていただければと思います。真実の砂粒を受け取ったら、それを自らの手でいつの日か自分だけの宝石にしてみてください。医療人としての君の理想を現実のものに・・。メックを通して精一杯応援します。
各々の信念に忠実に、ここだけは譲れないという「一線」をもった医師になってください。
頑張れ!!大逆転はいつからでも可能です。
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皆さん方はある意味、選ばれし者。医師として研究者として、人類の歴史と人体の神秘に挑戦するパイオニア。メックの講義を通して、私はできる限りのことを伝えます。そのどこかで「医学の本質」を、「医療の真髄」を感じ取っていただければと思います。真実の砂粒を受け取ったら、それを自らの手でいつの日か自分だけの宝石にしてみてください。医療人としての君の理想を現実のものに・・。メックを通して精一杯応援します。
各々の信念に忠実に、ここだけは譲れないという「一線」をもった医師になってください。
頑張れ!!大逆転はいつからでも可能です。