【愛知】協立総合病院 1年目研修医4名の座談会

2018/03/01

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実際の症例を通じて
総合マネジメント能力を
習得していく

―― 研修の特徴である「主治医制」とはどのようなものか教えてください。

長江医師:4月に内科病棟に配属されると、指導医の先生から受け持ち患者を割り当てられます。そして主治医として患者さんに主体的に関わることになり、状況に応じた様々な対応をできるだけ自分で考え、指示出しも行います。各患者さんの「かかりつけ医」として密接に関わっていきながら、総合マネジメント能力の習得を目指すものです。

安田医師:もちろん、何もかもすべて自分一人で担当しなくてはいけないわけではありません。研修医が主体的に診ていきながらも、投薬管理や検査のオーダーなど、常に指導医と一緒に方針を決めていきます。上級医の先生や看護師さん、その他のメディカルスタッフの皆さんに協力を仰ぎながら患者さんに向き合っていきます。

渡邉医師:指導医の先生から「わからない時はいつでも連絡してね」と言われていて、日々感じる疑問や質問には、どの先生も時間を取って教えてくださいますから、緊張する中でも安心して研修することができています。

近藤医師:研修前は、「主治医制」といってもぼんやりした印象で、「研修医が主体となって患者を診るのは、他の病院でも同じように行っているのでは?」と思っていました。でも実際に働いてみると、大学時代に比べると責任も段違いです。大変さの一方で、やりがいや充実感をとても強く感じますし、自分の成長という面でも何倍もできていると感じています。

―― 患者を診る上での総合的な考え方が身についたのはどのような点ですか?

近藤医師:例えば、ポリクリでは患者さんを割り当てていただき、問診や診察を経験します。ただ、治療方針は先生が決めてしまうこともあり、自分としては「肺炎なら抗生剤を投与して…βラクタム系で良かったかな?」などのざっくりとした知識で何とかなる感じだったんですね。でも、自分が実際に主治医として関わると、βラクタムだとしても、その中でセフトリアキソンなどの種類の選択、1日の投与量やそのタイミング、またいつ抗生剤治療をやめるべきかなど、普段浮かばない疑問がどんどん出てきます。わからなければ一生懸命調べて覚えていくし、日々の実際の症例を通じて自分のモノにしていく感覚ですね。

渡邉医師:主治医として印象に残ったのは、治療や入院管理だけでなく、患者さんの退院先をきちんと考えなければならないという点でした。高齢者の方は入院したことによって筋力が落ち、ADLが低下してしまうことが少なくありません。そうなると病気が治っても自宅には帰れず、他の施設への入居も考えなければならないのです。上級医の先生は、患者さんの状態を診て先のことまで考え、介護申請などの手筈を早い段階から整えているんですね。こうした環境調整の必要性や、単に病気を治すことだけではない視点をもつ重要性を、主治医の役割を通して知ることができました。

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患者さんに信頼される
コミュニケーションの大切さを実感

―― 実際の臨床で、主治医として印象に残った例を教えてください。

長江医師:虚血性腸炎の疑いで入院した患者さんでしたが、内視鏡で悪性腫瘍が強く疑われました。患者さんに告知する必要があり、Bad newsの伝え方について考えさせられました。また、侵襲的な検査が必要な患者さんが、なかなか実施に同意してくれず、難しさを感じた例もありました。何度も会いに行き、丁寧に説明をすることを心がけて、最後は検査に応じてくれましたが、患者さんにいかに信頼してもらえるかというコミュニケーションの大切さを感じましたね。

安田医師:血液腫瘍の末期の方でしたが、骨髄での造血機能が追いつかず、頻回の輸血が必要な状態でした。指導医の先生から輸血の勉強にもなるからと主治医を任されたのですが、途中からは輸血も反応が乏しくなり、腫瘍熱と考えられる発熱もみられるようになったんです。そして指導医と血液内科医、息子さんと話し合った結果、緩和ケア病棟に進むという方針になりました。移った後は、ベッドで目を覚ましていることも増え、とても生き生きとして、大好きな甘いものを食べて笑っておられたんです。そしてお亡くなりになった時には、とても安らかで穏やかな表情でした。最期の選択が、ご自身にとって良いものになったのでは…と思うとともに、主治医としての仕事の重さをあらためて感じました。

―― 主治医制による学びを初期研修で得ることの意義についてはどう感じますか?

近藤医師:個々の患者さんに合った治療をすることの大切さを日々教えていただいています。その人の生活や背景にあるものを考えながら、ご自身の人生にとっての最善の選択肢は何なのかを常に考え、その方に合った治療を行うことは医師として大事なことです。また、ベッドサイドで話をしっかり聞くというコミュニケーションが、患者さんにとっての安心感や励ましにつながることも日々実感しています。初期研修だからこそ知るべき、医師としてのベースになる部分を学べているように思いますね。

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「主体的に診たい」という人なら
成長していける研修内容

―― 貴院を見学する際に注目してほしいポイントはどこでしょうか?

長江医師:上級医と研修医の関わりが決して一方通行でない、距離の近さを感じて欲しいですね。僕自身、見学で医局の雰囲気や実際に働いている先生の姿を見て「働きやすそうだな」と思いました。医局にはすべての先生がいて、各科の先生同士の関係性も大変近いんです。

近藤医師:研修医が主治医として主体的にオーダーを入れ、患者さんと話している姿は注目ポイントでしょうね。そして研修医がやりっぱなしなのではなく、通りかかった上級医に相談し、確認をとっているところも見てほしいです。研修医がどんなに稚拙なコンサルトをしても、先生方は怒ったり、安易に流したりせず、丁寧に説明してくださいます。またスタッフ同士の仲が良くて、廊下で出会ったら誰でも挨拶の声が飛び交うのも、この病院ならではの風景だと思います。

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―― 勉強会の内容やその他研修の中身について良さを感じるのは、どんな点ですか?

長江医師:毎週水曜の救急学習会と、金曜の総合内科のカンファレンスがありますが、どちらも症例ベースのカンファですので勉強になります。実際に協立総合病院であった症例を検討しながら、「こういう時はどうする?」という問いかけがたくさんあるんですよ。

渡邉医師:患者さんに聞くべき内容や必要な検査、タイミングなど、実際の症例に沿って教えてくださいます。そこで学んだことが、主治医として患者さんと向き合う中ですぐに現場で活かせるのが大きいですね。金曜日のカンファレンスでは、実際に自分が携わった症例の振り返りを総合診療の先生が行ってくださるので、おのずと鑑別診断の数が増えて、行うべき検査などが腑に落ちます。

近藤医師:自分が実際に経験したことだから、すっと頭に入って、それが残るんですよね。現場で悩んで、自分で考えた後での振り返りなので、教科書的な勉強とは吸収の度合いがまったく違います。他にも、全員の持ち患者をまわる教育回診など、教科書的な勉強会よりも常に現場重視で実践的なのが特徴ですね。

安田医師:当直がゆっくりスタートできるのもいいですね。当直は秋から段階的に始まり、最初は17~23時までからスタートして、1~2カ月ほど慣らしてから、朝までの当直に移行します。ある程度経験を積んでから当直に入るように配慮されているのはありがたいです。また、プログラムでは、1年目に整形外科を2カ月まわるのは特徴的かもしれません。救急外来できちんと診るために、最初に整形をしっかり学べるように工夫されているんです。

―― 協立総合病院での研修に向いている人はどんな人ですか?

安田医師:「患者さんを主体的に診たい」という人であればやりがいがあるでしょうし、どんどん成長できると思います。そして「人を診る」という意識をしっかり持てる人には向いていると思いますね。私は外科志望なんですが、だからこそ今のうちに内科的なアプローチを身につけておくことは大事と考えて取り組んでいます。一人の患者さんを入院から退院まで一貫して診ることで、きっと医師としての土台づくりができると思いますよ。

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何でも気軽に聞けて、励まし合える心強い存在!
先にまわった同期への情報収集は欠かしません

―― 研修医同士の仲の良さを感じますが、お互いにどのような存在ですか?

近藤医師:やっぱり研修医同士で悩むことや迷うことってだいたい同じで、わからないことを聞けたり、励まし合えたりできるから「同期ってやっぱりいいな」って思いますね。

長江医師:患者さんが「○○の症状と言ってきてるんだけど、どの薬を出せばいいと思う?」とか、普段から気軽に何でも聞けたり、相談できたりする仲ですね。

安田医師:科を先にまわった人に、「どんな感じ?」って情報収集できるのは心強いです。基本的に各科1~2人のローテーションなので、手技の取り合いもないし、上級医の先生も一人ひとりをきちんと見てくださるのでありがたいですね。この前、私がちょっと疲れて、「あ~あ」ってため息ついていたら、みんなすぐにスマホで「ストレス解消法」を調べてくれて。優しいな~って思いましたよ。

渡邉医師:自分たちがやりたいこと、楽しみたいことを勝手に言ってあげただけ(笑)。「ゲーム!」「運動だよ!」とか、「走ればいい、走れば!」とか(笑)。

―― そういう意味でも、休みの日などリフレッシュ方法はどうしていますか?

渡邉医師:近くの図書館に行って、その帰りにジムに行く感じかな。病院の近くにあるジムは24時間やってるんで。

近藤医師:インドアだね~(笑)。マジメ!

渡邉医師:みんな名古屋が地元で、僕だけ静岡だから。まだ土地勘もないし、知り合いもいないんだよね。

安田医師:そう言わずに(笑)。周りで遊べるおすすめスポットはいろいろあるよ。

近藤医師:名古屋港水族館!広さは日本で2番目だって聞いた。

安田医師:私は東山動物園かな。

近藤医師:やっぱりふだん遊びに行くとしたら、栄とか。地下鉄でも近いし、何でもあるから。病院がある熱田区はすぐに中心部にアクセスできる!

長江医師:確かにアクセスはとても便利だよね。でも僕も完全にインドア派なんで、外にはあまり行かない。

近藤医師:長江くん、水泳してるじゃん。あ、それもインドアか(笑)。

長江医師:でも土日契約していない平日会員。夜に仕事が終わって泳いでから帰ります。

近藤医師:仕事帰りに自分の時間も持てる、ワークライフバランスを重視してくれる病院ということで!

一同:異議なし!

(2018年3月掲載)