【神奈川】大船中央病院 1年目研修医4名の座談会

2019/04/12

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臨床能力が身につく
週3回の「モーニングレポート」

―― 初期研修の特徴である「モーニングレポート」について教えてください。

松浦医師:研修管理委員長でもある須藤博医師が研修医向けに行っている症例検討のレクチャーです。朝8時から約1時間、須藤医師の司会進行のもと、研修医が救急外来で診た症例を発表し、上級医も数名同席するなか、ほかの研修医がアプローチや鑑別についての考えを述べていきます。
毎週3回の開催が基本なので、発表はほぼ1カ月に1回まわってきます。発表中は須藤医師から鋭い質問が研修医に投げかけられますので、かなり濃密な1時間です。

圓田医師:国家試験の勉強では、どうしても疾患からアプローチしていく流れだったので、症状や症候から鑑別を挙げていくモーニングレポートはとても新鮮に感じました。
4月の開始当初は何を質問すればいいのか、どう鑑別を挙げていけばいいのかまったくわからなかったのですが、半年が経って、少しは鑑別の力もついてきたかな…と思います。須藤医師からも、「少しはましになってきたかな…」と言っていただくことも(笑)。
実際に救急外来に来る患者さんは、当然ながら症状の訴えが常に先です。症状や状態について、患者さんに何を聞いて、何をすればどう良いのかがわかるようになり、モーニングレポートで学んだことが現場ですごく役に立っていると感じますね。

汐中医師:私も最初は何をどう判断すれば良いのかわからなかったのですが、モーニングレポートを経験していく間に、バイタルの内容に伴う対処法や、処置の優先順位など、ケースに応じた状況判断力が身についてきました。限られた時間のなかで重篤度や緊急性を見抜く力、瞬時の判断力、プレゼン力が養われていくように思います。
そして須藤医師はいつも、見逃してはいけない重大疾患を常に意識し、必要な対処を行うことの重要性を言われます。一方でそれを意識し過ぎて、ほかの疾患に考えが及ばなくなってもいけません。よく見るメジャーな疾患と、マイナーな疾患の両方を拾えるよう頭に入れておかなくてはならず、モーニングレポートはそうした思考を養うための格好のトレーニングの場だと思います。

大西医師:発表できそうな症例を見つけ、準備していく過程は結構大変(笑)。でも、モーニングレポートがあることで、一つひとつの症例に対する意識が高くなり、それを発表までもっていくために自分で準備していくプロセス自体が勉強になるんです。
発表するのは、自分が反省すべき症例でもいいし、流れが完璧にできて、バッチリ対処できた自信のあるものでももちろん構いません。私の場合、症例を選ぶときはむしろ前者で、自分が見逃していたような疾患や、判断に手間取ったケースをピックアップして、復習の場として活用していくことも多いです。
疑問点を発表のときに解消していくつもりで、須藤医師やほかの先生の助けを借りながら問題を解き明かすようなイメージです。自分では思いつかなかった、新しい視点を得ることができる貴重な場がモーニングレポートですね。

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患者さん一人ひとりへのアプローチを学ぶ教育回診

―― 不定期の土曜日に、須藤医師による教育回診があるそうですね。

圓田医師:内科のローテート中、土曜日の朝にカンファレンスを行ったあと、須藤医師と一緒に回診するもので、午前中を使って5~10人の患者さんのベッドサイドに出向きます。

汐中医師:モーニングレポートでは、もちろん目の前に患者さんがいるわけではありませんから、身体所見の診方なども想像するしかないんですね。それを実際の回診で須藤医師の診察を見るのはとても勉強になります。聴診の際にも、「この雑音は、これが原因で起こるもの」と実際にその場で教えていただけるので理解が深まります。

圓田医師:私は毎日自分が診ている患者さんを、自分以外の視点で診察する姿を見せていただけることがすごく良いお手本になると感じています。ベッドサイドで、須藤医師の指導を受けながら実際に聴診をさせていただいたり、「プチ講座」と称して抗菌薬の使い方なども詳しく聞けたりすることで、すぐに現場での疑問点が解消できるんです。教育回診は、患者さん一人ひとりに対してのアプローチ方法を学ぶことができる細やかな勉強会という感じですね。

松浦医師:須藤医師はいつも研修医に対して目線を下げて対応してくださいます。普段から廊下ですれ違ったときでも、「何かあるかな?」と先生のほうから声をかけてくださるんです。質問すればその場で立ち止まって教えていただけるなど、とても気さくで親しみやすい! 私は特に、身体所見の大切さを先生から学ぶことができています。

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汐中医師:ほかの研修病院に行った大学の同級生と話していても、ここまで慎重に身体所見を診ている病院は少ないのかな…という印象です。

圓田医師:超急性期の病院と違って大船中央病院はほど良い忙しさなので、時間をある程度取って、じっくりと身体所見を診ることができるんでしょう。そうした環境にあるからこそ、モーニングレポートが現場とリンクできて学びも深まるのだと思います。初期研修医として基礎を固めるには良い病院だと思いますし、勉強になることが多いです。

大西医師:病院の規模という点では小ぢんまりとしていますし、ハイパーな病院というわけではありません。でも私自身、研修病院を選ぶときに、基本的なことをしっかり勉強したい、自分のペースでじっくりやりたいと考えて大船中央病院に決めたのですが、実際に入職したあともそうした良さを感じていますね。

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1年目にマイナー科をまわれるのも大船中央病院ならでは!

―― 貴院の研修内容の良さはどんなところにあると感じていますか。

松浦医師:一つは研修医の思いを汲み取ってくださる先生が多い点ですね。たとえば内科をまわっていても、整形外科に興味があれば、「じゃあ、整形の術前の血糖値のコントロールをやってみようか」と、自分の興味のある科とつなげて教え方を工夫してくださることもあります。

圓田医師:医師の数がそれほど多くない病院ですから、オーベンの先生との距離が近いのも良さでしょう。電話したらすぐに駆けつけてくださいますし、先生のほうから「休み中に急変しても、気軽に電話してね」と言ってくださるので、すぐに電話しちゃう(笑)。先生方から気軽に研修医に話しかけてくださいますし、何でも言える雰囲気を作ってくださっているように思います。

大西医師:大船中央病院は総合内科が強みであるのはもちろんですが、一方で外科についてもしっかりと研修できる病院だと感じます。外科の先生は5人以上いて、教育熱心な先生ばかりです。外科も内科+オペ、という位置づけで、内科をしっかりやることが外科にも活きてくるというスタンスを大事にされています。手技もやる気があればトライさせていただけます。私もこれまで、CVの実践をはじめ虫垂炎や鼠経ヘルニア、腹腔鏡のオペ立ち会いなどを経験しました。

汐中医師:1年目にマイナー科(皮膚科・眼科・泌尿器科・整形外科)をまわれるのも特徴的だと思います。4つの科から2つを選ぶことができ、救急外来でそうした疾患に向き合う上での自信につながります。
また、2年目の選択は自由に決めることができ、1年目を経験した上で、自分に足りなかったものを考えてじっくり選択できる自由度の高さは魅力です。2年目の自由選択の決定は2月頃まででOKで、ある程度大枠を決めておいて、研修しながら変更したり、アレンジしたりすることも可能であるなど自由に組み立てられる良さがありますね。

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病院の一スタッフとして働く実感が成長を促す!

―― そのほか、医学生にアピールしたい貴院の「ここが良い!」という点を教えてください。

松浦医師:当直は5月から始まり、月に4回程度の頻度で行いますが、9月頃まで後期研修医か2年目の先生が1人ずつ入る3人体制で行ったあと、10月から内科系と外科系の上級医1名ずつとで行います。9月まで上の先生のサポートのなかでやれるので、プレッシャーは少ないと思いますよ。

圓田医師:研修医といえども、病院の一スタッフとして働いているやりがいが感じられますね。安易にほかに頼るのではなく、自分が動かなくては始まらない…という意識で主体性をもって取り組むことが求められるので、いやが上にも積極的な姿勢が養われます。
一方でしっかり指導医のフォローが入るのも、先生との距離が近い大船中央病院ならでは。教えるのが好きな先生が多くて、研修医に必要な輸液の講座なども随時開いてくださるなど、日常業務のなかで、足りないというものがあれば臨機応変に学習の機会を作ってくださるんです。
ちょうど良い規模感のなかで、何を聞いても嫌な顔をせずに教えてくださるという先生たちの温かさに助けられていますね。

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「鎌倉で働いてる!」って言ってみたかった(笑)
でも鎌倉だけじゃない、大船も素敵な街なんです!

―― 鎌倉に住んでみて良かったことは?

汐中医師:私は鎌倉が好きだから、大船中央病院を選んだ面もあったんです。「鎌倉で働いてる!」って言ってみたかった(笑)。鎌倉の駅前の小町通りから鶴岡八幡宮にかけて散策すると、人は多いけどとても楽しくて癒されます。お寺も多くて、季節ごとに紅葉やアジサイ、春は桜も楽しめますよ。

圓田医師:私はやっぱりアクセスの良さが魅力かな。個人的には、鎌倉よりも東京のほうがいい(笑)。でもここは、江ノ島にも行けるし、利便性に優れていると思いました。もちろん、海が近いからサーフィンなどのマリンスポーツも満喫できます。 サーフィンをやりたくてこの病院に来た、という先生もおられるようですよ。

大西医師:私は学生時代、陸上部にいたので今もたまにジョギングをするんですけど、鎌倉や湘南まで走ってみたり、海を見てみたり、とても心地良いですね。今まで大阪の街の中ばかりで走っていたので、全然違って良いリフレッシュになります。土曜の夜とかに鎌倉まで走りに行って、帰りにちょっと飲んで帰るとか(笑)。

―― 病院のある大船はどんな街ですか?

圓田医師:とてもいい街ですよ。おすすめは市場かな。新鮮な食材が豊富にそろっていて、フルーツも野菜も、魚も安くて美味しい。だから自炊もおすすめだし、良い食材を手に入れるのにも困りません。大船市場は観光名所にもなっているくらいで、惣菜も美味しいものがたくさんあります。鮮魚も精肉も市場で売っているので、ぜひ大船の食を楽しんでください!

松浦医師:僕も休みの日はもっぱら大船周辺でぶらついていますよ。買い物も美味しいものも何でもそろっているから不自由することがないんですよね。

汐中医師:それと、このあたりでは花火大会がたくさんあって、鎌倉の花火も素敵なんですよ。イベントもいっぱいあるので、オフもかなり楽しめる病院だと思います!

(2019年4月掲載)